明治大学の成績は、S・A・B・C・F・Tの6段階で評価されます。S(100〜90点)・A(89〜80点)・B(79〜70点)・C(69〜60点)が合格、F(59点以下)・T(未受験)が不合格という区分です。GPAという「1つの数字」に落とし込まれる前に、まずこの6段階とGP(グレードポイント)換算の対応関係を正確に押さえておくことが、GPAを正しく理解する第一歩になります。
特に注意したいのがT(未受験)という評価区分です。「試験を受けなかっただけで単位を落としたわけではないから影響は小さいのでは」と誤解している学生は少なくありませんが、明治大学の公式ルール上、TはFと同じくGPAの分母に算入され、GPを0として扱われる不合格区分です。この記事では、明治大学公式のGPA算出方式を数字で確認しながら、S〜C・F・Tの6段階がGPAにどう反映されるかを具体的に見ていきます。
① 明治大学のGPA算出方式(公式)
明治大学のGPAは、以下の式で算出されます。
GP換算は「S=4、A=3、B=2、C=1、F=0、T=0」。ポイントは分母で、「全履修登録科目の合計単位数」にはF(不合格)だけでなくT(未受験)の単位数も含まれます。分母から除外されるのは、認定科目・卒業要件外科目など、大学が個別にGPA対象外と定めた科目のみです。
つまりFもTも、分子に0点を加えるだけでなく分母(母数)を増やすという二重の意味でGPAを押し下げます。「受験していないから記録に残らない」という感覚は誤りで、Tも履修登録単位数に残り続けるという性質を理解しておく必要があります。
② GP換算表で6段階を確認する
明治大学公式資料が示すGP換算は次のとおりです。
| 評価 | 点数の目安 | 合否 | GP |
|---|---|---|---|
| S | 100〜90点 | 合格 | 4 |
| A | 89〜80点 | 合格 | 3 |
| B | 79〜70点 | 合格 | 2 |
| C | 69〜60点 | 合格 | 1 |
| F | 59点以下 | 不合格 | 0 |
| T | 未受験 | 不合格 | 0 |
F・Tはどちらも合否上は「不合格」として扱われ、GPも同じ0です。違いは点数の有無だけで、GPA計算においてはFとTを区別する意味がない——どちらも分母に残り、GPAを等しく押し下げます。一部の学部ではF・Tを合わせて「F」として運用しているのも、この計算上の等価性が背景にあります。
③ 具体例で見るGPA計算
言葉で説明するより、実際の数字で見た方が実感しやすいはずです。明治大学公式資料に掲載されている計算例をもとに見てみます。ある学期に8科目を履修し、S評価2科目・A評価2科目・B評価1科目・C評価1科目・F評価1科目・T評価1科目だった場合です。
| 科目 | 評価 | 単位 | GP |
|---|---|---|---|
| 基礎演習 | S | 2 | 8 |
| 心理学I | A | 2 | 6 |
| 社会学I | B | 2 | 4 |
| 日本文化史 | C | 2 | 2 |
| ビジネス英語 | F | 1 | 0 |
| 経済思想史 | T | 2 | 0 |
| 国際金融論 | A | 2 | 6 |
| 専門演習 | S | 4 | 16 |
| 合計 | — | 17単位 | GP合計42 ÷ 17単位 = GPA 2.47 |
ここで注目したいのは、F(ビジネス英語・1単位)とT(経済思想史・2単位)がどちらも分母の17単位に含まれている点です。もし経済思想史(T・2単位)を最初から履修していなかったとしたら、分母は15単位となり、GPAは42÷15=2.80まで上がります。同じGP合計42でも、Tが1科目混じるだけでGPAは2.47から2.80へ、0.33ポイントも変わる計算になります。
S・A・B・C・F評価のみ(15単位、GP合計42)→ GPA 2.80
上記+T×1科目(17単位、GP合計42)→ GPA 2.47
「試験を受けなかっただけ」のTが、単位数によってはFと同等以上にGPAを押し下げることがあります。これがF・T分母算入方式の実態です。